遺品整理の手順と方法を詳しく! スムーズな流れと注意すべきこと


親や配偶者など大切な人が亡くなると、葬儀や役所関係など次々といろいろな手続きをこなさなければならず、悲しむ暇もありません。やっと一息ついたころ、次は相続に関する問題が待っています。それに伴い遺品整理をする必要が出てくるのです。遺品整理は人生で何度も経験するものではないため、どんな手順で行えばいいのか悩んでいる人もいることでしょう。この記事では、遺品整理の手順や方法を詳しく解説し、遺品整理業者の選び方に関する情報を公開します。

  1. 遺品整理の手順とは
  2. 遺品整理の方法、ポイント
  3. 遺品整理の注意点
  4. 遺品整理業者について
  5. 遺品整理に関するよくある質問

この記事を読むことで、遺品整理をスムーズに行う手順を知ることができます。手順と流れを把握して、実際の作業にお役立てください。

1.遺品整理の手順とは

遺品整理は相続と密接なかかわりがあります。ここではトラブルなく遺品整理を行うための手順について紹介しましょう。

1-1.遺品整理を行う前の確認事項

遺品整理を行う前に、押さえておきたいポイントを解説します。

1-1-1.遺品整理は誰が行うか

遺品整理は「遺族」ではなく、「相続人」の義務です。昨今は離婚や再婚が増え、相続関係も複雑になっているため、誰が相続人にあたるのかよく調べる必要があります。遺品整理は遺産相続とも密接に関係するため、相続人のうちの誰かが他の相続人の承認もなく勝手に遺品を処分することはできません。相続人が複数いる場合は、相続人全員の合意が必要となるのです。

1-1-2.遺品整理はいつ行うか

遺品整理の必要が生じた場合、まず「いつやるか」を決めるところから始めます。賃貸住宅や施設で暮らしていた場合は、退去日を決めて取り掛かる必要があるでしょう。
持ち家の場合は退去日を気にする必要はありません。しかし、相続の問題で3か月以内に遺品整理した方がいいでしょう。なぜなら、相続開始後3か月が経過すると、プラスの財産もマイナスの財産もすべて相続する「単純承認」をすることになるからです。この場合、もし故人に借金があると相続人に支払いの義務が生じます。しかし、相続開始後3か月以内なら、相続放棄の手続きを取ることができるのです。3か月以内に財産の内容をはっきりさせ、遺産分割協議をスムーズに進めるためにも、早めに遺品整理をする必要があります。

1-2.遺品整理の手順

遺品整理は、4ステップで行うとスムーズです。それぞれのステップの詳しいやり方は、2-2で解説します。

  • ステップ1.遺産相続のための遺品整理:まずは遺言書の有無を確認し、市場価値のあるものや負の財産を確認する
  • ステップ2.形見分けの品を選別:故人が日常的に使っていた品を「残しておきたいもの」と「処分するもの」に分別する
  • ステップ3.処分するものの分別:処分するものは、さらに「売るもの」「捨てるもの」「リサイクルするもの」に分類する
  • ステップ4.住まい関連の手続き:賃貸物件や施設の場合は、退去手続きが必要。持ち家の場合は、売却するかそのまま管理するか選ぶ

2.遺品整理の方法とポイント

遺産相続人全員の合意を得て、遺品整理を始めます。ここでは具体的な方法やポイントを紹介しましょう。

2-1.遺品整理のタイミング

遺品整理は四十九日法要のころまでに行うと理想的でしょう。遺産の分け方を決める「遺産分割協議」は、親族が集まる四十九日に合わせて行われることが多いものです。それまでに遺品整理のステップ1だけでも終わらせておくといいでしょう。遺産の分割が終われば、あとの遺品整理は多少ゆっくりとやることもできます。それでも、1周忌の法要や形見分けなどのタイミングに合わせて行うとスムーズでしょう。ただし、賃貸物件の場合は、退去の日程に合わせて行う必要があります。

2-2.遺品整理の方法とポイント

「1-2.遺品整理の手順」で紹介した4つのステップに沿って、具体的な方法とポイントを解説します。

2-2-1.遺産相続のための遺品を分別

ステップ1でいちばん重要なのは、遺言書の有無の確認です。生前に遺言書の存在が明らかで、保管場所も分かっている場合は問題ありませんが、家族に知らせずに書き残していることもあるため金庫などを調べます。遺言書の捜索と並行して、相続財産の分別をしておきましょう。不動産・有価証券・預貯金・現金だけでなく、書画骨とう・宝石・貴金属など、市場価値のあるものは、すべて相続財産として扱われることを覚えておいてください。加えて、ここで大切なのが、負の財産の確認です。借用書などがないかよく調べる必要があります。

【ポイント】

遺産分割が終わってから遺言書や借用書が出てくると分割のやり直しが発生します。昨今はネット銀行やネット証券に口座を持つケースもあるため、慎重に調べましょう。エンディングノートも、重要な書類の一つとして初期段階で探しておきたいものです。また、遺産分割協議が終わらないうちに、遺品の持ち出しや処分がないように注意しましょう。

2-2-2.相続財産以外の「残しておくもの」を分類

ステップ2では、相続財産以外の品を、「残しておくもの」と「処分するもの」に分別します。さらに、家具・アルバム・衣料品・日用品など「残しておくもの」の中から、形見分けの品と思い出として残しておきたいものを選別しましょう。形見分けは故人が愛用していた品を親族や親しかった人に分け与えることで、故人をしのぶ習わしです。贈る相手にふさわしい品を選びましょう。形見分けには以下のような品がよく選ばれます。

  • 衣服や着物
  • バッグ
  • 時計や文具
  • アクセサリーなど小物
  • 書籍
  • 趣味のコレクション

【ポイント】

形見分けの品は金銭的価値はなくとも、故人との思い出をしのぶための品物です。貴金属など高価なものは贈与税が発生することもあるので気をつけましょう。贈る人が多い場合は、リストを作っておくと便利です。形見分けは、法要などのときに相手に手渡します。プレゼントではないので、包装は不要です。

2-2-3.「処分するもの」を分類

次のステップは、処分するものの分類です。「売るもの」と「捨てるもの」に分けましょう。捨てるものは、さらに可燃・不燃・資源・粗大ゴミに分類し、自治体のゴミ回収などを利用して処分します。
売れるものは、未使用品・新しい家電などです。リサイクルショップや買取業者に売ることができます。

【ポイント】

分別は大きな段ボール箱やゴミ袋を使って行いきます。分類に迷ったら「保留」の箱を作っておくと便利です。保留にした品は2週間後に見直してもう一度分類してみましょう。

2-2-4.住まいの手続きと掃除

最後のステップは住まいに関するものです。故人が暮らしていたのが賃貸物件や施設の場合は、退去手続きをします。ハウスクリーニングや原状回復がどの程度必要かは、不動産管理会社や施設に確認が必要です。持ち家の場合は、売却するかそのまま管理するか選択し、不動産業者に相談するといいでしょう。

【ポイント】

遺品の分別から整理・処分・清掃など、すべてを短時間で行うのは大変です。特に、離れて暮らしている場合や遺族が少ないときは、身内だけですべてを整理するのは難しいでしょう。そんなときには、不用品の分別から処分・買取・ハウスクリーニングなどを行ってくれる業者に依頼する方法もあります。

3.遺品整理の注意点

遺品整理を進めるにあたり、大切なことを解説します。

3-1.遺言書は勝手に開封しない

遺言書を発見したら開封せずに保管します。ただちに家庭裁判所に提出し、検認(裁判所が遺言書の内容を確認し、相続人に知らせる手続き。偽造や変造を防止する効果がある)してもらう必要があります。

3-2.高価なものは鑑定へ

高価な遺品は相続財産となるため、市場価値を鑑定してもらいましょう。趣味のコレクションなど価値が定まらないものは、価値の分かる人に譲るといいでしょう。

3-3.個人情報の取り扱い方

健康保険証や免許証・クレジットカードなど、故人のIDカード類は、それぞれ発行元へ返却する手続きが必要です。クレジットカードは残りの支払いを清算し、解約の手続きをします。
パソコンやスマートフォンに残されたデータなどの「デジタル遺品」も適切に処分することが大切です。パスワードが不明な場合はデジタル遺品の処分を行う業者もあるので、利用を検討してもいいでしょう。

3-4.負の財産が見つかったら

遺品の中から、負の財産・借用書などが出てきたら、遺品整理の作業は一旦保留します。遺品のうち1点でも売却などの処分をしてしまうと、財産を相続したことになり、相続放棄ができなくなってしまうからです。ゴミなどの全く価値のないものは処分しても問題ありません。

4.遺品整理業者について

遺品整理は限られた時間の中で行う必要があり、一人ではとても対応しきれません。そのため、プロの遺品整理業者に依頼するケースも増えています。ここでは、遺品整理業者に依頼するメリットから業者の選び方まで、詳しく紹介しましょう。

4-1.遺品整理業者へ依頼するメリット

遺品整理をプロに依頼すると以下のようなメリットがあります。

  • 遺品整理にかける時間が短縮できる
  • 遠方に住んでいても対応してもらえる
  • 故人を思い出して辛い思いをせずにすむ
  • 大型家電や家具も一緒に処分できる
  • 不用品の処分や買取も同時にできる
  • 急いで部屋を明け渡さなければならない場合でも間に合う
  • 掃除まで任せることができる

4-2.信頼できる業者の選び方

遺品整理業者は近年急増しており、サービスの質の低下が問題になっています。以下のチェックポイントを参考に信頼できる業者を選んでください。

  • 遺品整理の実績があるか
  • 料金体系は明確か
  • 不用品買取や回収・処分に必要な許可を持っているか
  • ホームページに会社情報が掲載されているか
  • 料金が理由もなく安すぎないか
  • 遺品整理以外の作業(リフォームなど)を勧誘してこないか

4-3.遺品整理の料金相場

遺品整理の料金は、地域や作業内容・ものの多さによっても違います。たとえば、埼玉県の場合は、1DKで4万~10万円、2LDKで14万~23万程度が相場です。これはあくまでも目安なので、実際には複数の業者から見積もりを取って比較するといいでしょう。買取もできる業者を選ぶと、処分費用と買取費用が相殺され、低予算で遺品整理ができます。たとえば「埼玉出張買取コールセンター」では、なるべくゴミを出さずにリサイクルする方針で遺品整理に力を入れており、買取できないものでも無料回収できる品目もあるため、トータルでかかる費用が安く済むのです。遺品整理の無料相談もできるので、まずは相談することをおすすめします。

4-4.依頼から整理の流れ

遺品整理を業者に依頼して整理が完了するまではどんな流れになっているのでしょう? 「埼玉出張買取コールセンター」を例にとって紹介します。

  1. ホームページのフォームまたは電話で無料見積もりを依頼
  2. 日程を相談して出張で無料見積もり
  3. 現場の状況や作業内容を確認し見積もり金額を提示
  4. 見積もりに納得できたら作業日を予約
  5. 作業日当日は遺品整理作業を実施
  6. 作業確認後精算

4-5.悪質な業者に注意

遺品整理業者の中には、残念ながら悪質な業者も存在します。たとえば、見積もりにない高額な請求や、不法投棄などのトラブルも報告されているのです。また、大切な遺品を無造作に扱ったり、捜索した貴重品を無断で持ち出したりするケースもあります。不要なトラブルを避けるには、処分するものと残したいものをあらかじめ綿密に打ち合わせをし、当日は立ち会って、業者と意思の疎通を図ることが大切です。

5.遺品整理に関するよくある質問

遺品整理に関するよくある質問を紹介します。

Q.遺品整理に伴い、実家の仏壇も処分することになりました。粗大ゴミとして処分してもいいですか?
A.仏壇は供養してから処分することをおすすめします。宗派にもよりますが、「開眼供養」や「魂入れ」を行っている場合は、「閉眼供養」や「魂抜き」を行うのです。よく分からない場合は菩提(ぼだい)寺や仏壇処分業者に相談するといいでしょう。供養が済めば仏壇も他の家具と同様に扱うことができます。自治体のルールに基づいて処分してください。

Q.故人のSNSアカウントはどうしたらいいですか?
A.「のっとり」や「なりすまし」を防止するために閉鎖しましょう。中には「追悼アカウント」の設定ができるSNSもあります。

Q.アパートで一人暮らしだった父の遺品整理をしたいのですが、ゴミ屋敷状態です。どこから手をつけたらいいかわかりません。
A.ゴミ屋敷のような部屋の遺品整理は、プロに依頼したほうがいいでしょう。足の踏み場もない場合は、まず通路を確保しながら中へと進み、1部屋ずつ片付けていきます。このような部屋でもプロの業者は1日できれいにすることが可能です。

Q.ゴミ屋敷のようにものが散乱していても、大切な書類などを見つけてもらえるでしょうか?
A.信頼できる遺品整理業者は、書類も1点1点確認しながら探索します。重要書類や有価証券類・貴金属などを発見した場合は、きちんと依頼主に報告するので安心です。

Q.見積もり金額に納得できなければ断ってもいいでしょうか?
A.はい。普通の業者であれば、見積もり段階で断っても料金が発生することはありません。念のため、見積もりは無料か、キャンセル料は発生するかなど、あらかじめ確認しておきましょう。

まとめ

遺品整理は、大切な人を亡くしたばかりの遺族にとって、精神的にも肉体的にも辛い作業です。しかし、遺産相続や住居の明け渡しなど、実務的な必要性もあり、早い段階で遺品整理をする必要があります。そうはいっても、離れて暮らしていたり時間がとれなかったりして、なかなか整理できない場合もあるのが現実です。そんなときには、遺品整理業者などプロの力を借りることで、早く適正に整理することができます。遺品整理をすることは、故人との思い出を大切にすることにもつながるでしょう。