布団は暮らしに欠かせない生活必需品です。
布団を捨てる機会は、引っ越しなどの限られた時に訪れます。
しかし、布団は大きく重たいため、ついつい引越しの荷物と一緒に移動させてしまい、結局タンスの肥やしになりがちです。
あなたの自宅に、使っていない布団はありませんか?
特に戸建ての家では、来客用に余分にとっておいたけど結局使わなかった布団があると思います。
捨ててもいいけど、捨てるにはもったいない。
かといって、使うこともないし困った。
そんなときは、再生・再利用(リサイクル・リユース)などを考えてみましょう。
あなたには必要なくても、必要としている人は、きっといるはずです。
きっかけがなくて困っている方に、布団の処分や再生・再利用法を紹介します。
真綿布団の処分・リサイクルについて
布団は新しくする機会はそんなに多くありません。
「お子さんが成長したとき」、「社会人になるとき」、「引っ越しをするとき」などでしょうか。
使わなくなった、あるいは古くなった布団の処分、あなたはどうしていますか?
いつかは使うと思って、押し入れの中にしまい込んでいる人がほとんどではないでしょうか。
布団の処分方法としては大きく分けて「捨てる」「寄付」「売る」の3パターンがあり、どの場合でも処分するには、ある程度前から計画的に行う必要があります。
現在、ごみを処分する場合でもお金がかかることが多く、 なるべく捨てない、リサイクル・リユースの方法を見つけていきましょう。
古い布団をゴミとして廃棄処分
古くなった布団をゴミとして廃棄する方法をみていきましょう。
布団は何ごみになるの?
使わなくなった古い布団は、廃棄する(捨てる)のも1つの方法です。
布団は布や綿などの燃えるものからできており、種類的には「可燃ごみ」と考えられますが、大きいため「粗大ごみ」かとも悩んでしまいます。
自治体で回収される場合は何ごみになるのでしょうか?
粗大ごみ
布団は大きいため、ほとんどの自治体では「粗大ごみ」として扱っています。
行政のサービスとして行っているものなので、「自治体の粗大ゴミ」に出せれば、費用をある程度抑えることができると思います。
ただ、自治体によって料金はかなり変わるみたいで、それなりの金額がかかってしまう所もありまので、お住いの地域の自治体に確認が必要です。1,000円位~の所が多いみたいです。
可燃ごみ
基本的には粗大ごみですが、自治体指定のごみ袋に入るサイズに布団を切った場合は、朝の「可燃ごみ」として回収して貰うことができます。
この方法は手間暇がある人で費用をかけたくない方にオススメですが、注意も必要です。
「燃えるごみ」として捨てられるかどうかも、念のため自治体に確認してください。
可燃ごみにする場合、布団をハサミ等で切断する必要があります。
真綿布団を切る場合、室内で行うことはお薦めできません。
なぜなら、長く使っていた布団はカビやダニの温床となっている場合があるからです。
布団には、ダニが30万匹存在すると言われています。
ダニはホコリや人間のフケや垢などをエサにし、じめじめした高温多湿の環境で増殖するのです。
ダニの死骸やフンが布団の中に多くある場合、小さな子供はアレルギーを引き起こし、大人でも、アレルギー症状や喘息を起こす可能性が考えられます。
その為、古くなった布団はできる限り屋外で切るか、室内であっても風通しの良い換気できる場所で行いましょう。
くれぐれも、マスクなどの装着は忘れずに。
布団メーカーや販売店に引き取ってもらう
布団メーカーや販売店に引き取ってもらう事もできますが、ほとんどの場合は新しい布団を購入した時だけに行っているサービスの場合が多いです。
新しい布団を購入する予定の方にとってはとてもメリットがありますが、購入金額などの条件があったり、購入した枚数分の布団までしか引き取ってくれない所がほとんどですので事前に確認した方が良いでしょう。
急ぎの場合は不用品回収業者に引き取ってもらう
「再生も再利用もできない」「自治体の粗大ゴミに出すのはめんどうだ」「不要な布団がいくつもある」そんなときには、不用品回収業者に依頼するのも一つの方法です。
電話1本で相談に乗ってくれますし、少量の場合は電話で簡単な無料見積もりしてくれる業者がほとんどです。場合によっては、有料だったものが無料になったり、買い取ってくれたりすることもあります。
家まで取りに来てくれますし、布団袋に入れる必要もありません。押し入れに置いておくままで大丈夫です。自治体のように事前に申し込み、決められた日に運ぶといった手間も必要ありません。あなたの都合のいい日に回収してくれます。体が不自由な方、高齢者にとっては、大変便利なサービスでしょう。
ただし、その便利なサービスの分、料金はある程度高くかかるのが普通です。
そのサービスに見合った料金か、自分で判断する必要があります。
また、中には悪質な業者も存在します。事前の見積もりをしてくれるなど、信頼できる業者を選びましょう。
布団の再生・再利用の方法(リサイクル・リユース)
古い布団は、処分する以外に、再生・再利用(リサイクル・リユース)する方法があります。
いわば修理して再び使う方法と、誰かに譲って使ってもらう方法です。
意外と知られていないこともあります。
打ち直しによる再利用
古くなった真綿布団は、かつては打ち直しするのが一般的でした。
若い世代では、死語に近くなっているように見受けられます。
打ち直しとは、使い続けて古くなったお布団の側生地をはがし、中にある綿をほぐして元の状態に戻す作業のことです。打ち直しは次のような工程になります。
- 布団の側生地をはずして、綿を取り出します。
- 開綿機を使い、綿をバラバラの状態にします。
- 機械で綿の繊維を整え、巻き取ります。
- 折りたたんで重ねます。
- 仕立てのために広げます。
- 綿を返して側生地に入れます。
- 角を出して、とじ糸で留(と)めます。
- 完成です。
打ち直しの際には、高熱を当てて汗の結晶やダニ・ホコリなどを取り除きます。
ですから、衛生面では問題ありません。
場合によっては、綿を追加して補充することも。
綿に空気を含ませて、本来の風合いを取り戻し、購入したときの状態にすることができます。
側生地を新しくしたりクリーニングしたりすれば、新品同様の布団の完成です。
ものを大切にする思いが感じられ、とてもエコな再生方法といえるでしょう。
お子さんが利用していた布団を打ち直し、お客様用に活用するといった方法があります。
打ち直しでは、用途の変更も可能です。
たとえば、敷き布団から掛け布団、あるいは座布団、こたつ布団、ベビー布団などにつくりかえることができます。
残念ながら、打ち直しをしてくれる寝具店は少なくなりました。
でも、昔ながらの布団屋さんでは、今でも打ち直しをしてくれます。
近所で探してお願いしてはいかがでしょうか。
調べてみると、値段は数千円から1万数千円が目安になるようです。
■布団のリサイクル
打ち直しをすれば布団は新品のようになるんですね。
はい。昔は当たりまえでした。今はそれなりに費用はかかりますので、注意してください。
ボランティア団体らに寄贈してリサイクル
布団はかさばるので、押し入れに入れておいては、収納スペースがなくなります。
自宅で使う必要がなくなった布団は、ボランティア団体らに寄贈してはいかがでしょうか。
寄贈先には、いろんな団体らがあるので、ご自分がいいと思う所に寄贈してください。
受け入れている団体の1つに、海外途上国への支援団体があります。
途上国の現地で販売されたり、寄付されたりと有効活用されているのです。
ただし、古くても、汚れが少なく、破れていない布団にしましょう。
汚れが激しいものは、コンテナに積み込む荷物のクッション材として使われることもあるようです。
また、ホームレスの支援団体でも受け付けています。
海外の場合と同様に、古くても、使えるものにしましょう。
汚れなどがある布団は、動物保護愛護団体に寄贈してはどうでしょうか。
毛布は、ワンちゃんやネコちゃんの犬舎に使用されるなど、古い布団1枚でも役に立つ場所がたくさんあるのです。
「布団 寄贈」といったキーワードを使い、ネットで検索してみてください。
いろんなボランティア団体があります。
ただ、布団はかさばるので送るのに送料がかなりかかったり、別途寄付金が必要だったりする場合も多いですので、各自確認してみて下さい。
他の用途に転用する(リメイク)
手芸が趣味の方なら、布団の中の綿を使って、ほかのものに転用する方法(リメイク)もあります。
たとえば、綿を取り出して、椅子のクッションにつくり変えたり、人形をつくったりするのもいいでしょう。
趣味を生かして、好みの品を作ってください。
ただ、綿の中には、ダニなどが入っていることがありますので注意が必要です。
天日での殺菌やマスクの着用などを心がけてください。
ボランティア団体らに寄贈する方法もあるんですね
はい。ただ、寄贈する場合も送料などは自己負担になる場合が多いので、
詳しいことはそれぞれの団体に確認する必要があります。
布団の寿命は何年?
お使いの寝具が買ったときに比べて、「布団が薄くなった気がする」、「ホコリが出るようになった」などの症状はありませんか?
この場合、布団の寿命がきている場合があります。
真綿布団の一般的な耐久年数
布団の寿命は、お使いになる方や、使用環境によって大きく異なります。
あくまで目安ですが、衛生面からみても購入した時と同じような性能・形状を保てる年数は下記となります。
掛け布団の寿命の目安
掛け布団の寿命の目安は、10年~15年です。
使っていく中で、中綿がくたびれて体温を吸収する空気層がうすくなります。
保温されないため寝ていて寒い、中綿が布団の中で分裂したり、出てくる場合は寿命です。
敷き布団の寿命の目安
敷き布団の寿命の目安は、5年~10年です。
中芯がぺたんこになり腰などの重い部分が床に底つきしてしまった場合、「寝ていて痛かったり」、「寝心地が悪い」などといった場合は寿命です。
起きてからも体がだるい等も布団の影響が考えられます。
そうなったら買い替えのサインです。
寝具を替えることで、「寝つきが悪い」、「夜間によく目が覚める」といった不眠などの症状が改善されることが多いです。
まとめ
古くなった布団、使わなくなった布団の処分法や再生・再利用の方法を紹介しました。
エコという視点から見れば、再生・再利用するのがおすすめです。
転用やボランティア団体への寄贈など、有効利用する方法はあります。
でも、どうしても処分するときは、ルールに沿って、適正に処分してください不法な捨て方は、絶対にやめましょう。