押し買いから身を守ろう!〜被害を防ぐために役立つ5つのポイント〜


強引な訪問営業って どうやって 断ったらいいの?

「押し買い」の業者から電話がかかってきた、突然家にきたという経験がある人は少なくありません。押し買いとは「宝石・貴金属・着物などの価値ある財産を、二束三文の値段で強引に買い取る」ことです。押し買い業者の多くは、人がよくて断ることができない高齢者や、非力な女性の1人暮らしをターゲットにしています。数年前、爆発的に被害相談電話件数が増加したことを受け国が法改正をしたものの、未だに押し買い業者による被害は無くなりません。そこで、ここでは押し買い業者とは何か?手口や実例、対策などをご紹介します。

  1. 押し買いとはいったい何?
  2. 押し買いは犯罪行為か?
  3. 危険な押し買い被害とは
  4. 押し買い被害に遭わないために
  5. 押し買い〜よくある質問〜

この記事を読んでいただければ、自分や家族を押し買いの被害から守る方法がわかります。ぜひお役立てください。

1.押し買いとはいったい何?

押し買いとは

押し買いの被害に遭わないためにも、「そもそも押し買いとはどのようなものなのか」という基礎知識を学びましょう。

1-1.押し買いとは?

主婦などが1人でいる時間帯を狙い、家を訪問して玄関に上がり込み日用品を強引に売り付けるのが「押し売り」です。押し売りは昭和中期には多く見ることができました。昭和のドラマや映画、漫画などでもよく登場しています。そのため、実際に会ったことはなくても押し売りの存在を知っている人は多いでしょう。

その押し売りの反対である「押し買い」という悪徳商法が近年問題になっています。「押し買い」は「押し売り」とは異なり、「相手に売る意思がないのに強引に品物(特に、貴金属や着物などの高価なもの)を買い取ろうとする」行為です。

押し買いの歴史をひも解くと、平安時代ごろからこのような悪徳商法が存在し鎌倉時代では禁止令も出ました。近年では、2010年〜2011年の間に押し買いの被害が爆発的に増加したのです。そのため、2012年8月に特定商取引法の改正で「訪問購入」にかんする規制を導入することになりました。しかしながら、現在でも押し買いの被害は無くなっていないのが現状です。

1-2.押し買いの手口とは?

押し買いの手口にはいくつかあります。代表的なものをご紹介しましょう。

1-2-1.飛び込み訪問営業

ある日突然、「ご家庭で不要な品物を買い取ります」と業者が訪問してきます。そして、ドアを開くと「どこよりも高価な買い取りをしています」などと言葉たくみに営業トークをするのです。「最初は何でも買い取る」といいつつ「宝石、貴金属など高価なもののほうがお得ですよ」と話を展開し、「査定だけでも」といい品物を出すことを要求します。そして、口車に乗り品物を見せてしまうと強引に買い取るのです。また、「これは高価買い取りが可能なので1度会社に持ち帰り査定します」といい、品物を持ち去る業者もいます。

1-2-2.電話による営業

特定商取引法が改正となってからは、押し買い業者の電話による勧誘が増えてきました。まずは「宝石や貴金属の査定を無料でします」などという電話をして、訪問のアポを取ってから家に来るのです。アポを取っているので、特定商取引法第58条6「訪問購入の勧誘の要請をしていない者に対する勧誘の禁止等」をすり抜けることが可能になります。

1-2-3.「不要品を買い取ります」という手口

最初は「不要品を買い取ります」と営業をかけてきます。訪問して玄関に上がり込むと態度を変え「貴金属や宝石でないと買い取れない」と脅すのです。また、不要品を無料で回収することを条件に、安値で貴金属を買い取ろうとする業者もいます。

1-3.押し買いで狙われやすい人とは

押し買い業者は、どのような人をターゲットにするのでしょうか。1番狙われるのは、最近急増している1人暮らしの高齢者です。また、若い女性の1人暮らしも狙われやすくなります。強引に営業をかけると断れない・脅しに弱い人が多い・だましやすいなどが理由といわれているのです。「押し買い営業のじゃまをする人間がそばにいない」のも原因でしょう。

また、以前悪徳商法や詐欺商法に引っかかった人は「ターゲットにしやすい人物」として名簿に載っている可能性が大きいのです。「話だけは聞いてしまった」という人も、「しつこく押せば落とせる人」としてリストに入っている可能性が高いでしょう。

1-4.狙われやすい商品は?

押し買い業者の狙う商品は以下のようなものになります。

  • 貴金属
  • 宝石類
  • 着物や帯など
  • 自動車やロードバイク

また、「あなたの貴金属を代わりに売り、そのお金を恵まれない人たちに寄付をします」という詐欺もあります。2011年の東日本大震災直後に急増した詐欺で、今でも存在しているようです。

1-5.押し買いの現状と問題

国民生活センターによると、2010年から貴金属の押し買い被害が爆発的に増加したそうです。押し買い被害による相談電話の件数は、2011年度には4154件にものぼりました。その後、2012年は2652人→2013年は2586人→2014年は2533人→2015年は2593人→2016年は2387人となっているのです。平均すると、毎年2500人もの人が押し買い被害の相談をしているのが現状となっています。

超高齢化社会を迎え、1人暮らしの高齢者は年々増加しているのです。押し買いのみならず、詐欺業者や悪徳商法業者にとっては「格好の獲物が増えている」状態といえます。本人だけではなく、家族や周囲の人も皆で警戒をおこたらないことが大切な世の中になったといえるでしょう。

2.押し買いは犯罪行為か?

押し買いは犯罪行為?

押し買いはどのような犯罪なのか、どのような法規制があるのかをご説明しましょう。

2-1.犯罪かどうか

押し買いは悪徳商法の1つです。近年では2012年に特定商取引法が改正になり、新しい規制も持ち込まれることになりました。

2-2.法規制について

押し買いにかんする法規制は以下のようなものになります。

  • 業者が訪問してものを買い取るときには「契約書面」(買い取りの内容を記載した書面)を売り手に交付することを義務付ける
  • 消費者からの依頼がなければ、業者のほうから買い取りを求めることはできない
  • 契約日から8日間は「クーリングオフ」期間中として、原則無条件で解約に応じなければならない
  • クーリングオフ期間中は、品物の引き渡しを拒否できる。もし、業者が転売した場合も転売先に品物の返還を請求できる

法規制の対象になるのは、貴金属・ジュエリー・ブランド品・高級食器・着物などになります。大型家電・家具・自動車・CDやDVD・有価証券は対象から外れました。この改正法に違反した場合は、「最大3年以下の懲役または300万円以下の罰金」が課せられます。

2-3.被害にあったらまずすべきこと

押し買いの被害にあったら、まずどうしたらいいのでしょうか。家族や身近な友人に相談するだけではなく、深刻な被害の場合は以下の方法も採りましょう。

  • 警察に被害届を出す
  • 消費者ホットラインに電話をする(全国統一番号「188」)
  • 「法テラス」に相談する

3.危険な押し買い被害の実例

押し買い被害

3-1.危ないのはこんなとき

高齢者や女性の1人暮らしの場合、身に覚えのない電話番号から電話がかかってきたときは警戒したほうがいいでしょう。

特定商取引法の改正で「1-2-1.飛び込み営業」は少なくなったといわれています。しかしながら、その分電話による営業が増えているのです。「不要品の買い取りをします」「着物や宝石を高額で買い取りします」などといわれても、話を聞かずにすぐに電話を切りましょう。つい、ヒマだった・人恋しかったなどの理由で話を聞いてしまい「訪問日の約束をしてしまった」という人は少なくないのです。

3-2.悪徳業者の押し買いの方法

悪徳業者による押し買いの実例をご紹介しましょう。

3-2-1.突然訪問に来て帰ってくれない

ある日、突然見知らぬ女性が「貴金属の買い取りを行っています」と訪問してきた。「持っていない」と断っても「着物は?ブランドバッグは?」としつこく食い下がりなかなか帰ってくれずに困った。

3-2-2.不要品を買い取るといっていたのに

高齢の母親に「不要品を買い取ります」という電話があり、訪問日を約束した。当日、男性が来て「不要品といっても日用品ではなく、着物や貴金属のこと」といわれた。玄関先でねばるので、母親が仕方なく数十万円のジュエリーを出したところ、「この宝石はニセモノですよ」といい数千円で強引に買い取っていった。

3-2-3.査定するからと宝石を持ち去られた

1人暮らしの叔母の家に、突然「不要品を買い取ります」と2人組の男性が訪ねてきた。「ブランドの時計や宝石を高額で買い取ります。うちはほかと違いプロの査定スタッフがいるので安心してください」といい宝石類を持ち去った。それ以降、連絡はなく名刺にあった電話番号もつながらない。

3-2-4.玄関先で脅された

電話で「不要な宝石や着物などを高額で買い取ります」と女性からセールスの電話が来た。訪問日を約束したところ、当日怖い感じの男性2人組が来て「たくさん価値のあるもの持っているでしょ?」と玄関先ですごまれた。「ちょっと見せてくださいよ」としつこいので困っていたところ、たまたま近所の人が来て「警察を呼びますよ」と追い払ってくれ助かった。

3-2-5.見積金額の半額しか振り込まれなかった

訪問買い取り業者が家に来て、「着物やブランド品などを高額で買い取ります」というので数点見せた。「すぐに査定します」といってノートパソコンを操作し、高額を提示したので品物をすべて渡した。しかしながら、後日振り込まれた金額は査定の半額だったので苦情の電話をしたが「新人が査定額を間違えました」とごまかされた。

4.押し買い被害に遭わないために

電話の勧誘は話を聞かない

2012年に特定商取引法が改正になったとはいえ、悪質な押し買い業者がいなくなったわけではありません。大切なものを安値で手放すことがないように気を付けましょう。被害に遭わないためにはどうすればいいのかをご紹介します。

4-1.自分でできること

押し買い被害を防ぐために、自分でできることをご紹介しましょう。

4-1-1.電話の勧誘は話を聞かない

法改正後は、いきなり訪問するよりも「電話で訪問のアポを取り業者が家に訪れる」手口が多くなっています。まずは、電話の営業トークでお客さんに「高額で買い取ります」「無料で査定をするだけです」などと持ちかけるのです。つい訪問日の約束をしてしまうと、その日に業者が来て強引な営業をします。

電話の勧誘は、先方が営業トークを始める前にきっぱりと断ってください。「売るつもりはない」「まだ迷っている」などと正直にいう必要はありません。「宝石も貴金属も持っていません」とはっきり拒否しましょう。

4-1-2.話をうのみにしない

うっかり相手の営業トークを聞き、その気になってしまう人は少なくありません。「ご家庭の不要品を何でも買い取りします」という言葉を信じて訪問を許す人もいます。実際に家に来ると「貴金属しか買い取らない」ということが多いので営業トークはうのみにしないでください。

4-1-3.家に入れない

押し買い業者は「家に入れない」のが鉄則です。突然訪問してきても玄関のドアは絶対に開けないようにしましょう。玄関口で居すわる、強引に家の中に入り込むという悪質な業者もいます。インターホンだけで会話をする、ドアチェーンをかけたままにするなどで家に入れないようにしましょう。

4-1-4.ナンバーディスプレイにする

ナンバーディスプレイとは、電話をかけてきた相手の電話番号を表示するNTTのサービスです。ナンバーディスプレイを利用して、心当たりのない電話番号に出ないようにしましょう。押し買い業者だけではなくセールスなどの対策にもなります。

4-1-5.相手を確認する

業者の訪問を受けたら、ドアを閉めたまま相手の名前・会社名・会社の所在地・電話番号を聞いてみましょう。悪徳業者の場合、こちらからあれこれと質問をすると帰ることもあります。ただし、ニセの名刺やIDカードを用意していることもあるのでそのまま信用してはいけません。「確認してからこちらから連絡します」と断ってください。悪徳業者の場合、それで退散することも多いでしょう。

4-2.NG行為、注意点

前項でもご紹介したように、電話で相手の話を聞いてしまうとついその気になってしまうこともあるものです。最初にきっぱり「結構です」と断り、相手が話中でもかまわず電話を切りましょう。また、訪問の場合はドアは開けずに断ってください。いずれにしても、「はっきりとした態度で手短に断る」ことが大切です。

4-3.信頼できる業者の見分け方

悪質な押し買い業者ではなく、信頼できる不用品買い取り業者を見分けるにはどうしたらいいのでしょうか。

改正特定商取引法により、買い取り業者は突然家に訪れ「◯◯を売ってください」という勧誘はできなくなりました。そのような業者には依頼しないようにしてください。信頼できる業者は訪問営業は行わないのです。また、以下のことを確認しましょう。

  • 会社のホームページを持っている
  • ホームページに、会社の住所・電話&FAX番号・メールアドレスなどが明記してある
  • 「古物商許可証番号」を取得している(ホームページに記載している)
  • 無料のお問い合わせや相談電話番号がある
  • 買い取りの査定や見積もりは無料で行っている

5.押し買い〜よくある質問〜

押し買いのよくある質問

押し買いについてよくある質問をご紹介しましょう。

5-1.買い取りの電話がかかってくるが

Q:最近「リサイクルショップですが不要品を買い取ります」という電話がかかってきます。本当にリサイクルショップなのか、押し買いなのか判断するにはどうしたらいいですか?

A:まずは、相手のショップ名・住所・電話番号を聞きましょう。そこで、はっきり名乗らない業者は怪しいです。1度電話を切り、インターネットでホームページがあるか検索してください。評判や口コミを調べるのもいいでしょう。何も情報がない・実際にあるショップか確認できない場合は、電話がかかってきても相手にせず断ってください。

5-2.クーリングオフについて

Q:高齢の母が、訪問買い取り業者に宝石を格安で買い取りされてしまいました。クーリングオフできるでしょうか?

A:「訪問購入のクーリングオフ制度」があります。買い取り申込書や契約書を受け取った日を1日目とし、8日間はクーリングオフが可能になるのです。

クーリングオフは期間内にハガキを使い「特定記録郵便」か「簡易書留」にして先方に送ります。ハガキは両面コピーを取っておきましょう。クーリングオフの通知は自分で書くことができますが、もしわからなかったら消費者生活センターなどに相談してください。

クーリングオフ通知ハガキの書き方は、こちらの国民生活センターのページに詳細が書いてあります。

5-3.不用品買い取り業者について

Q:引っ越し前に不要品をできるだけ買い取りに出したいと思っています。業者を利用するのは初めてで、押し買いのこともあるのでちょっと心配です。

A:悪徳な押し買い業者と、不用品買い取り業者は異なります。まずは「4-4.信頼できる業者の見分け方」を読んで、信頼できる業者を探しましょう。

「リサイクルショップ埼玉出張買取コールセンター」では、不要品の買い取りだけではなく、買い取りが不可能なものは低価格で回収も行っています。買い取りに必要な「古物商」と回収処分に必要な「産廃物収集運搬業」の許可を持ち、無料で見積もりを行っているのです。お気軽にご相談ください。

5-4.買い取りの見積もりについて

Q:買い取り・回収業者に依頼する場合、電話やメールなどでも見積もりしてもらえるのでしょうか?

A:「リサイクルショップ埼玉出張買取コールセンター」では、無料で見積もりを行っています。品物の名前・品番・購入時の金額・状態など、情報を詳しく教えていただければより正確な見積もりを出すことができるのです。こちらの見積もりフォームをご利用ください。

5-5.高齢者の1人暮らしの押し買い対策

Q:高齢の母親が1人で暮らしています。押し売りや押し買い、勧誘が心配なのですがどのような対策があるのでしょうか?

A:「4-1.自分でできること」をご参考にしてください。1人暮らしの高齢者の場合は、電話や訪問で営業をかけられたら「きっぱり断る」のが1番です。また、常に留守番電話にしておき、相手を確認してから電話に出るのもおすすめでしょう。基本は「電話は出ない、ドアは開けない」ことです。また、家族が押し買い業者の役をやり「営業電話を断る練習」をすることも意外と役に立ちます。

6.まとめ

押し買いは犯罪 です。電話や訪問で営業されても、 話を聞く必要は ありません。

いかがでしたでしょうか。押し買いの被害に遭わないための対策がおわかりになったかと思います。押し買いは犯罪です。電話や訪問で営業されても、話を聞く必要はありません。また、ていねいに断る必要もないのです。「持ってません」だけで電話を切る、インターホンを切るのが1番になります。また、被害にあったら黙っていないで家族や消費者ホットライン、警察に相談してください。不要品の買い取りや回収を業者に依頼するときには、「4-3.信頼できる業者の見分け方」を参考に、実績のあるきちんとした業者を選びましょう。